大阪市西区の見えるハザードマップ”どうぶつものさし”

大阪市西区の見えるハザードマップ”どうぶつものさし”
更新日:2020/01/09

 

大阪市西区 ハザードマップ 浸水 どうぶつものさし

 

最大浸水3.5mが想定される大阪市西区

 

ここは、わたしたちの事務所からほど近い大阪市西区の西船場会館。

大阪市西区は海抜が低く、南海トラフ巨大地震による津波が発生したとき

最大3.5mの浸水が想定されている地域です。

大阪市西区に住んでいる方や仕事をしている方は、“なんとなく知っている”はず・・、

偶然そのエリアを訪問し、歩いている方はほとんど知らない情報だと思います。

日頃生活している方も一時的にその場にいる方にも、見つけてもらいやすいハザードマップが誕生しました。

その名も、『浸水どうぶつものさし』。

津波による浸水深を “動物の体高” で表しています。

 

 

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見えるハザードマップ“どうぶつものさし”

 

この表記を見ると、事務所周辺は津波が発生した場合、0.5m=日本犬の体高くらい浸水してしまうことがわかりました。

数字だけだと「0.5mかぁ。どのくらいかな?」と鮮明なイメージがしづらいですが、

日本犬とお散歩している人を思い浮かべるだけで

「0.5mってなんとなく、おとなのひざくらいの高さかな~」と、一気に想像がしやすくなります。

 

こどもも外国人も多い大阪市西区だからこそ地震対策

 

“こどもや外国人の印象にも残るようなデザインにすることで

誰でも直感的に浸水の高さを把握することができる”がコンセプトにあるどうぶつものさし。

2014年度のグッドデザイン賞を受賞したどうぶつものさしは、

『津波は非日常であるが、日常的に毎日見られるこれらのサインは単に危険さを伝えるだけでなく、直感的で親しみ易さが必要である。まちに違和感なく情報を伝え、子供からお年寄り、さらに外国人にも解り易いユニバーサルデザインでもある。』

と高い評価を受けました。

一度このアイコンを見ただけで、「事務所周辺は、日本犬。」という

たとえイメージは省略されても、きちんと記憶に残るキーワードがあたまのなかに存在するようになります。

あとは、この省略されたキーワードの意味をひも解いて行けば

意味する情報を、すぐに思い返すことができそうです。

 

最大3.5mの浸水が想定される大阪市西区では、

日本犬を含めて7匹の動物たちがアイコンとなって防災のサインを送っているそう。

可愛いアイコンに、コンプリート意欲が沸いてきませんか?

コンプリートすれば、自ずと西区全体の被害想定を把握できますよね。

「いつか」くる災害に備えて、「いつも」こころに留めておく。

自分が生活している町を知るってとってもすてきなことですね。

 

≪ 参考文献 ≫

GOOD DESIGN AWARD : https://www.g-mark.org/award/describe/41876

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